統計

【初学者向け】文系でもわかる統計本おすすめ4選|社会人の独学に最適

【初学者向け】文系でも分かる統計本おすすめ4選 統計

初学者におすすめの統計本まとめ【厳選4冊】

統計は医療、社会、心理学、ビジネスなど幅広い分野で応用される学問のひとつです。
大学では文系だったけれど統計を学ぶ必要を感じている方、学校の授業ではよく分からなかったが論文を読むために必要だと感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では「統計を学び始めたい」という方向けに、初心者・初学者でも手に取りやすい本を紹介します。

まず最初に、私自身の“スタート地点”を共有しておきます。
• 高校では数学ⅠAまでしか学んでいない
• Σ(シグマ)やΠ(パイ)が出てくるとお手上げ
• 大学の統計の授業は「t検定ってあったな…」ぐらいの記憶

もしあなたも似たような状態なら、この記事が役立つはずです。


結論と要約

多くの方におすすめできる本は 『完全独習 統計学入門』(小島寛之 著) です。
私自身、この本で長年モヤモヤしていた疑問がスッキリ解消されました。

その他にも、統計の学び始めで目にとまりやすい本を3冊あわせて紹介します。

タイトル著者特徴
完全独習 統計学入門小島寛之中学数学レベルでOK。統計の核心を理解できる
Rによるやさしい統計学山田剛史無料ソフトRを使って手を動かしながら学べる
統計学入門東大教養学部統計学教室数学に強い人向け。理論から学びたい人に
統計学が最強の学問である西内啓読み物として楽しみながら統計に触れられる

ここから先は、私が本を読んで感じた特徴をコンセプトとして一言で記載し、そのあとに本の特性や欠点を記載していきます。

完全独習 統計学入門(小島寛之 著)

コンセプト:統計ってつまり何をしているの?に答える本

数学に苦手意識がある人でも、統計の「核心部分」を理解できるよう書かれています。この本で解説されているのは、医療・ビジネスなどの分野に関わらず必要な「根っこ」の部分です。Amazonの医療統計学カテゴリで1位を取りベストセラーにもなっています。

この本で学べる内容:

  • 分散・標準偏差
  • 95%信頼区間
  • 仮説検定

といった個別の言葉の意味はもちろん、「サンプルから全体を推定する」という統計の核心となる概念を分かりやすく説明しています。

私自身「なぜどんなデータでもt検定で比較できるのか?」という疑問が長年ありましたが、この本でスッキリ解消できました。

また、多く統計入門書は後半で回帰分析などに進んでいきますが、本書はあえて基礎概念の理解に集中しています。ページ数も200ページほどとコンパクトで、読み切りやすいのも魅力です。

デメリット

  • 応用的な統計手法(回帰分析・主成分分析など)は扱われていない
  • 統計ソフトの操作方法も学べない

👉 基礎を固めるための「最初の1冊」としては最適です。


Rによるやさしい統計学(山田剛史 著)

コンセプト:手を動かしながら学ぶ

無料ソフト「R」を使いながら、統計の基礎を実践的に学べます。
読み終わる頃には、統計用語だけでなくRの基本操作も理解できるのが強みです。

近年は生成AIが統計解析のコードも自動生成してくれますが、コードの意味を理解するには最低限のリテラシーが必要です。本書はその「下地作り」にも役立ちます。

私もこの本がプログラミングとの最初の出会いでした。

デメリット

  • RはExcelのようにマウス操作ではなく「コード入力」が必要。プログラミングに抵抗感がある方にはハードルが高め

👉 手を動かして学びたい方におすすめです。

統計学が最強の学問である(西内啓 著)

Version 1.0.0

コンセプト:楽しみながら統計に触れる

一般向けの読み物として統計を紹介する一冊。何かを解説するための本は横書きになることも多いです。ここまでに挙げた本もすべて横書きです。この本だけは縦書きで書かれており、そこにもこの本のスタンスが表れていると思います。統計そのものだけではなく、統計の歴史や統計がどのように役立つかも書かれています。

2014年にビジネス書大賞、2017年には日本統計学会出版賞を受賞し、シリーズ累計55万部のベストセラーです。

目次を見ると、

・80年前とかわらないおっさんたち

・データをビジネスに使うための「3つの問い」

・買ってくれる人、買ってくれない人の違いは何か

・「ミシンを2台買ったら1割引き」で売り上げは上がるのか?

など、興味を引く見出しも多いです。

内容的にも広い範囲が扱われており、テキストマイニング・ベイズ・システマティックレビューなどいろいろなものが登場します。統計の面白さを知るには最適な一冊です。

デメリット

  • 網羅性がなく、体系的に学べるわけではない
  • 効率的に基礎を習得したい人には不向き

👉 「まず統計って面白いかも?」と感じたい方におすすめ。


統計学入門(東京大学教養学部統計学教室 編)

コンセプト:理論から統計を理解する

数学の素養がある人向け。Σ、Π、行列、積分…といった数式が次々に登場します。私は中盤でギブアップしましたが、数学が得意な方には非常に有益な一冊です。この記事では『文系でもわかる』をテーマにしていますが、この本だけは例外で、理系の方や数学に強い方向けです。
ただし数学に自信がある方にとっては、一般的な入門書よりも深い理解が得られる貴重な一冊です。

数学が得意な人なら、一般的な入門書ではあまり指摘されない内容も、数式から読み取ることができます。サンプルサイズとp値の関係や相関分析が外れ値に弱いことなども、わざわざほかの本で学びなおす必要がありません。

デメリット

  • 数学知識を前提にしているため、初学者には厳しい
  • 「入門」というタイトルですが、数学が苦手な人には不向き

👉 数学をベースに統計を深く理解したい方に。



まとめ

今回は統計を学び始める方の目に留まりやすい4冊を紹介しました。

  • 一押しは『完全独習 統計学入門』
  • 実践派 → 『Rによるやさしい統計学』
  • 気軽に楽しみたい → 『統計学が最強の学問である』
  • 数学に自信あり → 東大統計教室の『統計学入門』

自分に合った本を見つける一助になれば幸いです。自分にぴったりな本を見つけて、楽しい統計ライフを始めてください。

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